と横浜より呼び寄せて共に手を引き此処彼処見物するうち浅草観音に入りたるに思いも掛けず見世物小屋の辺《ほと》りにて後より「お紺/\」と呼ぶものあり振向き見れば妾の母なり寧児も其傍にあり見違るほど成長したり「オヤ貴女は(母)お前は先《ま》ア私にも云わずに居無く成て夫切《それき》り便りが無いから何処へ行《いっ》たかと思ったら先《ま》ア東京へ先《ま》ア、而《そ》して先ア金起さんも先《ま》ア、寧児覚えて居るだろう是が毎《いつ》も云うお前のお母さんだよ、お父さんはお前を貰い子だと云う筈だ此れがお前の本統のお父さん、私は先ア前《さき》へ云わねば成らん事を忘れてサ、お紺や未だ知る舞《ま》いが用心せねば了《いけ》ないよ東京へ来たよ、親指が、私もアノ儘世話に成て居て此通り東京まで連《つれ》られて来たがの、今でもお前に大残りに残て居るよ未練がサ、親指は、お前が居無《いなく》なッた時|何《ど》の様に怒ッたゞろう、私まで叩き出すッて、チイ/\パア/\言たがネ、腹立《はらたっ》た時やア少《すこし》も分らんネ、言《いう》ことが、でも後で私しを世話して置けば早晩《いつか》お前が逢い度く成て帰ッて来るだろうッて、惚《の
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