ないほど、それだけまたますますひつっこくなり、ますますうるさくなるのであった。が、ここに白状して置かなければならないのは、僕はだんだんこの執拗さにいや気がさして行ったのであるが、しかしまた、その執拗さが僕にとっての一つの強い魅力ででもあったことだ。
彼女は折々その執拗さを遠慮した。が、それはいつも、さらに数倍の執拗さをもって来る前ぶれのようなものだった。そしてその執拗さが満足されないと、彼女はきまってそのヒステリーを起した。そしてそのたびに、彼女の口から、例の「殺す」という言葉が出た。その言葉を聞くと、僕は奮然として、その席を起って出た。
かくして僕は彼女から三度ばかり絶交を申渡された。が、その翌日には、彼女はきっと謝まって帰って来るのだった。そしてその最後に謝まって来た時には、僕は彼女に、もう一週間熟考して見るがいいと言って、いったんそれを斥けた。彼女はその一週間が待てないで、その翌日また謝まって来た。
「しかし、こんどはもう、断然その絶交をこっちから申渡すんだ。」
僕は原稿紙を前に置いたまま、それにはただ「善政とは何ぞや」という題を書いただけで、独り言のように言った。
「こん
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