のもその仕事の一つで高有明も共同出資者の一人だということなど誌してあった。そして、終りにあたり、千鶴子となお結婚を渋っている矢代の態度を、どういうものだか、蹴散らすように攻めていて、了解に苦しむというよりは、むしろ手探りようもない青春の消えさった手紙だった。
「君と千鶴子さんとのことなど塩野からもきいたが、もう僕には君の愁毒は分らない。君たち二人には、僕のなすべき範囲以上のことを僕はしたので、君の平行線も考えている暇がない。冗談ではない、目下僕は忙しく、少しの暇を見て僕は僕で孝行もっぱら結婚を急いでいる。それにしても、僕は千鶴子さんを君に紹介した責任もこのごろ感じ、柄になくその責めを負うつもりも出て来ている。君のは愛ではない。大愛でもない拷問だ。やはり、君より僕の方がどことなく適任者だったのだ。前にものべた通り、今は僕は勤労派だ。何より実行第一、仕事第一、他の事は僕には退屈で、こんなことを云う始末以外にはない殺風景な僕になっているが、とにかく、僕は一ヵ月より日本にはいられない。その間僕の馳け足一切に関しては、むかしの縁で不問に願いたい。いろいろ失礼することと思うが、そんな次第不悪お願い
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