なら》の木は見ゆ
路は一つ
間違へる事は無き筈
磁石さへよき方をさす
地圖をたたみ
元氣よくマツチ擦るとて
大きなる欠伸《あくび》をばしつ
○
頼み來し
その酒なしと
この宿の主人《あるじ》言ふなる
破れたる紙幣とりいで
お頼み申す隣村まで
一走り行《い》て買ひ來てよ
その酒の來る待ちがてに
いまいちど入るよ温泉《いでゆ》に
壁もなき吹きさらしの湯に
底本:「若山牧水全集 第七卷」雄鷄社
1958(昭和33)年11月30日発行
入力:柴武志
校正:浅原庸子
2001年5月3日公開
2005年11月10日修正
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