をかため、展望窓のところでぶるぶるふるわせた。
× × ×
ところで、第四エンジン室の騒というのは――
さきほど分隊長フランク大尉は、リット少将のところへ電話をかけて、第四エンジンを日本将校カワカミらしい男が操っているから、試運転を一時中止して、彼を引捕らえたいからと申し出た。
リット少将は、とんでもないという声色で、自分はさっきから直接伝声管でもって彼と連絡しているが、あれは実に見事な運転ぶりを示している。一たいカワカミなんかに、英国海軍|工廠《こうしょう》が秘密に建造したディーゼル・エンジンの運転ができるはずがないではないか。あれは、自分で名乗をあげていたように、フイリッピン人カラモという依託学者で、ロンドンの英国海軍工廠にあってエンジン製造に従事していた者で、エンジンには相当くわしいからこそ、ああして立派な操作をやっているのだ――と叱りつけた。
なおもフランクが抗弁したところ、リット少将は大の不機嫌で、カラモは怪しくない、自分が保証する。それよりもお前は分隊長のくせに持場を離れていて、この重大な試運転中いつ呼んでも伝声管の向こうに出てこなかったではないか
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