が飛行島の試運転は、いま上々の成績でもって終了しようとしているではありませんか。ここで当然、考えておかねばならぬ大問題です」
と、スミス中尉は、若いに似合わず頑固だった。
リット少将の眼が、ぎろりと動いて、副官の視線とぶつかった。
副官は、あわててスミス中尉の肩をおさえ、
「おい、もうよせというのに……。なあに、彼等は飛行島めごく一部分だけを知っているのにすぎない。だから秘密が洩れるといっても、飛行島全体の秘密がむきだしにわかるというのではない。それに、彼等には、相当の金をつかませて、かたく口止をするつもりだ。だから心配は少しもない」
「そうですかなあ。私には合点出来ませんね。それにあの杉田水兵なんかも、まだあのままにしてあるではありませんか。川上機関大尉を片づけてしまった後に、あれだけ生かしておいて一たいどうするつもりです」
すると少将は、にやりと笑い、
「君は杉田水兵を殺したがって仕方がないようだが、あれはわけがあるのだ」
「はあ、わけと申しますと、……」
「さきにわれわれは川上機関大尉の容疑者を数名射殺したが、万一あの容疑者のほかにほんとうの川上機関大尉がのこっていたとき
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