ずうたい》が四つぐらいにわれて、海の底にしずんでいったのです。
それにひきかえ、二人ののった豆潜水艇は、ゆっくりおちついて、割れた動く島の間からゆらりゆらりと海中にうごきだし、そして安全に航海をつづけて、また元の日本へかえってまいりました。
二人のお土産は、例の動く島の秘密と、そしてめずらしいこの冒険ものがたりとでありました。二人はお手柄をたてたというので、たいへんほめられましたが、これもあの小さい水上少年までが、あくまでつよい子供として頑張ったから、それでこのようにうまくいったのでしょう。
大分かけ足で申しあげましたが、まだ何かお話ししないことがのこっていますか。ああそうか、動く島へ魚雷をうちこんだのは、どこの国の軍艦かというのですか。それはいまさら私が申しませんでも、もう皆さんにおわかりでしょう。
底本:「海野十三全集 第9巻 怪鳥艇」三一書房
1988(昭和63)年10月30日第1版第1刷発行
初出:「家の光」家の光協会
1941(昭和16)年8月〜1942(昭和17)年1月号
入力:tatsuki
校正:土屋隆
2005年5月3日作成
青空文庫作成ファイ
前へ
次へ
全44ページ中43ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング