うほど、はげしく鳴動《めいどう》を起すのと、同時であった。
「えっ、原因は何だ?」
と、私は叫んだが、オルガ姫は、
「舵器《だき》が、壊れました!」
と、同じ言葉をくりかえすばかりである。
私は反射的に、赤外線望遠鏡に目をあてて、視野を切りかえた。すると、鏡底《きょうてい》に、敵の潜水艦の巨大な舳《へさき》が現われたと思うと、さっとレンズの前を横ぎって消えたのを認めた。
「あっ、別な敵だ。背後から襲撃しやがったんだな。オルガ姫、いま背後を掠《かす》めて通ったやつを追いかけろ」
「はい」
オルガ姫は、素直にそう答えた。
しかし私はすぐさま、自分の出した号令の無意味さに気がついた。敵を追いかけろといっても、舵器がこわれてしまったのでは、どうにもならないのだ。わが潜水艇は、水中を走りだした。ただ、走りまわるだけであった。見当も何もあったものではない。わが舵器を壊して得々たる敵の潜水艦に、復讐《ふくしゅう》の一弾を見舞うどころの騒ぎではないのだ。
事態はわれわれに、いよいよ不利となってきた。
「どうなるのだ、これから……」
さすがの私も、ちょっと不安な気持になった。うっかりしてい
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