三撃を加えた。
私は残念ではあったが、ついにクロクロ島の捜索を、一時断念することに決めた。
といって、このように窮屈な、快速潜水艇に缶詰みたいになっているわけにはいかない。
私は、決心した。
「おい、オルガ姫。三角暗礁へ、艇《ふね》をつけろ」
「三角暗礁へ! はい」
私は、一時、三角暗礁に拠って、おもむろに次の作戦を練るよりほかに、いい方法はないと思ったのである。
三角暗礁!
これは、いわば、私たちが非常の場合を予想してこしらえて置いた秘密の根拠地であった。そして、その名称のとおり、海面からはうかがうことの許されない深海の底に設けられた根拠地であったのである。
その位置は、南アメリカ大陸を西へ越した南太平洋にある、有名な仏領タヒチ島に近いところであった。布哇《ハワイ》島からいえば、丁度真南に当り、緯度で四十度ばかり南方にあたる。
私たちは、その三角暗礁へ急行した。
三角|暗礁《あんしょう》にて――クロクロ島の紛失《ふんしつ》
望遠鏡に、ケープ・ホーンの、鬼気《きき》迫る山影がうつったかと思う間もなく、南米大陸は、ぐんぐんと後に小さくなって、やがて視界に没
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