私の鼓膜を揺りうごかした。――それは、単に言葉に過ぎなかったのではあるけれど……。
“どうかね、黒馬博士。もういい加減、閉口《へいこう》したろうねえ”
恐怖の声! 戦慄《せんりつ》の言葉!
私は悪寒《おかん》と共に、ぶるぶるッと、慄《ふる》えあがった。
(どうかね、黒馬博士。もういい加減、閉口したろうねえ)
――とは、どこかで聞き覚えのある声音《こわね》ではある!
(ああ、そうだ!)
私は、思い出した。そしてまた、大きな戦慄が、私の全身に匐い上った。
「おお、X大使か、貴様は!」
私は、暗闇に向って、声をふり絞った。
空間から不意に飛び出した声は、たしかに、あの超人X大使の声に違いないと思われた。
「おい、黒馬博士。君は、ひどい奴だ」
と、その声は、私を責めた。たしかにX大使の声だ!
「わしは君と、大いに友好的に、つきあおうと思っているのに、君はわしに危害を加えようとした。磁力砲というのかね、あれは……。クロクロ島の入口に備えつけて、久慈に使わせたのは……」
X大使の声には、深い恨《うら》みが籠《こも》っていた。――私は、ようやく、一つの光明(?)を掴んだのであった。そ
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