しい。しかし、なるべくわかりやすく、かんたんにいえばこうである。……
 われわれ人間は、三次元の世界にすんでいる。三次元とは、すべての物が、三つの元からできていることで、すべて物には横があり縦があり、高さがある。
 ところが、もし今、横と縦とだけがあって、高さのない世界があると考えよう。横と縦との二次元の世界である。われわれより一次だけ少い世界である。この二次元の世界は、横と縦とだけで、高さがないのだから恰《あたか》も紙の表面だけの世界である。つまり平面の世界である。――これに反して、われわれの三次元世界は、立体の世界だ。
 二次元の世界に、生物がすんでいたとしよう。その者は、われわれ三次元の世界を考える力がない。つまり高さということを全く知らないのだから。紙の表面のことは分るが、その表面から、わずか一ミリメートル上のところでさえ分らないのだ。だから、紙の上に、林檎《りんご》がぶらさがっていても分らない。ただ、林檎を紙のうえへ置いたときは、紙の面に接した林檎のお尻だけはわかる。
 だから、「これが林檎だよ」といえば、二次元の生物は、「林檎は輪の形をしている」と思う。紙と林檎との接したと
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