とき、気が変になった娘と思われていた少女姿の山形警部が、いろいろと研究所内の事情について、よい参考になることをしゃべった。ことに、最地階の出入り口の錠《じょう》のことと、それがその階上のどんなところへつづいているかということ、この二つはたいへん参考になった。
(なぜこの娘に山形警部のたましいがのりうつっているのか分からんが……)と警官たちの多くは、そう思った。
(しかしとにかく、今しゃべっているのは山形警部のたましいにちがいない)
 へんてこな気持だった。
 でも、会議が進むにつれ、みじかい少女服を着た娘の発言は重視《じゅうし》され、そして彼女はだんだん山形警部としてのあつかいをうけるようになった。
 会議が終ると、女体《じょたい》の山形警部は、食事をとってそのあと、ねむいねむいといって、寝床《ねどこ》をとってもらって、その中にもぐりこんだ。
 そのあとは、本部の中は、怪少女の話でもちきりだった。若い警官も年をとった警官も、それぞれにいろいろな想像をして、議論をたたかわした。だがはっきりした証拠《しょうこ》は、どこにもないのだ。なにしろ、山形警部は依然《いぜん》として行方不明である。山
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