ていた一同は、いよいよこれは気が変な娘だわい。とほうもない奇怪味《きかいみ》のあるでたらめをいうものだと、あきれてしまった。
 氷室検事だけは、心をすこしばかり動かした。この娘はたしかに変に見える。しかし彼女が娘らしくない、がらがら声でしゃべっているのを聞いていると、どこかに山形警部らしい話しかたのひびきもある。また、この娘のいっていることがらは、ほとんど信じられないほど奇怪であるけれど、辻《つじ》つまが合っている。気の変な娘が辻つまの合っている話をするわけはない。すると、この娘は気が変であるといえないことになりはしないか。この答えはすぐに出ない。氷室検事の心は重かった。
 そのとき戸山少年が、検事の前へ出て来て、
「検事さん。この女のひとがいっていることは、ほんとだと思いますよ。谷博士が、研究所の最地階《さいちかい》は一等重要なところで、だれもいれないことにしていると、ぼくに話したことがありましたが、この女の人のいうことは合っていますよ」
 戸山君をはじめ五少年は、捜査隊にしたがって、この竹柴村の本部に寝とまりしていたのである。さっきからのさわぎに、少年たちは寝台をけって起き、奇妙《
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