、この商船も船底にかなりの火薬をつんでいて、それが海底に達したとき爆発したものらしい。ビームはあめのようにまがり、太いパイプがささらのようにさけている。
 隊員はと見れば、なにか缶詰や酒壜のようなものをおもいおもいにぶらさげて、鉄板のやぶれ穴からやぶれ穴へ、かにのように、はいまわっている。リーロフ大佐きたると知って、きゆうに化石のように、かたくなった者もあった。
 太刀川は、こんなことでひきかえしては、リーロフらしくないと思い、次のひどい命令を出そうかと考えていたとき、どうしたのか、やぶれ船の奥の方から、たまげるような悲鳴がきこえ、つづいて船艙のやぶれ穴から、あわてきったかっこう[#「かっこう」に傍点]で、隊員たちが、ふわふわと逃げもどってきた。手にしていた缶詰も酒壜も、そこへほうりだして……
「こーら、誰がひきかえせといった」
 と、太刀川はどなった。
「た、た、たいへんです。海の吸血鬼がきているんです」
「この奥のところです。そ、そいつは太いパイプの中で、歯をむきだして、こっちをにらみつけました」
「い、いのちがちぢまった。吸血鬼を見たのは、うまれてはじめてだ。おおこわい」
「ばか
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