と代りにここの番をしていてくれ)といって、いってしまったんです。それから私が立っているんですが、どうしたのか、まだ帰ってきません」
「それはおかしい。一等水兵は誰か」
「はき気があるとかいって、顔を手でおさえていたので、よくは見えませんでした。小柄の人でしたが……」
「いよいよ腑におちない話だ。よし、扉をあけてみろ。おい、みんな射撃のかまえ。中からとびだして反抗すれば、かまわず射て」
 扉には、鍵がつきこんだままになっていた。それをまわすと、錠はがちゃりとはずれた。
 扉は開かれた。
 とたんに、どたんところがりでた男! それを見てケレンコは、あっとおどろいた。
「おお、リーロフじゃないか。おいリーロフ、これは一体どうしたんだ」
 だがリーロフはくるしそうにうめきながら、床のうえをころげまるばかりだった。それも道理、リーロフは、誰にやられたのか、猿ぐつわをかまされ、そしてうしろ手にしばられ、両足もぐるぐるまきにされている。
「どうしたのか、これは……」
 とケレンコがおどろいてもう一度そういった時、室内からもう一人の男がよろめき出た。この男もリーロフ同様、しばられているが、はだか同様の
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