て尻尾を出したり、俗人に戻つたりするのではなからうかと思ふ。
また心靈の見せる物理化學的實驗は、決つて暗室でやることになつて居り、實驗のお膳立も心靈又は靈媒の側のみで要求するが、これは本當に證しを立てるつもりなら、白晝の實驗にしなくてはならず、實驗のお膳立も理化學者に委せるのがよろしく、さうでなくては本格的の心靈實驗は確立するものではないと思ふ。これらの點が、石原純博士や、現存の某博士たちに心靈研究會から手を引かせた根本的原因である。
新しい心靈研究は、どの方向へ行く。どんな形でお目見得するか。興味は依然として存在するのだ。
[#地から1字上げ]―― 完 ――
底本:「海野十三メモリアル・ブック」海野十三の会
2000(平成12)年5月17日第1刷発行
初出:「宝石」
1949(昭和24)年8月号
入力:田中哲郎
校正:土屋隆
2005年1月7日作成
青空文庫作成ファイル:
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