ャンウーが、店さきに坐って、スッパスッパと水煙管《みずぎせる》を吸っていた。なるほど、孔子さまのように長いあごひげを生やして、トマトのように血色のよい顔をしたチャンウーは、殺されたチャンフーにそっくりだった。ただ、ちがっているのは、チャンフーは眼鏡をかけていなかったが、双生児のチャンウーは、黒い大きな眼鏡をかけている。あんまり似ているといわれるので、あるいは区別をつけるために、わざとそんな眼鏡をかけているのかも知れない。
 チャンウーは眠そうな眼をして、さっきからぼんやり店に坐っていたが、どうやら客もないらしいと考えたのか、ノロノロ立って、おくの一間へ入っていった。そして、なかからピンとドアに鍵をかけると、これはいったいどうしたことか、いままで眠そうな眼をしていたチャンウーの顔色が、急にいきいきしてきた。眼鏡のおくでふたつの瞳が、にわかにキラキラかがやいた。
 チャンウーは、油断なくあたりを見廻すと、壁にかかったスペインの帆船《はんせん》をかいた、油絵の額《がく》をはずした。それから、壁のどこかを押すと、そこにパックリ小さい孔《あな》があいた。金庫なのだ。かくし金庫なのだ。
 チャンウ
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