「とられた? 誰に?」
「猫女《ねこおんな》に……首領、おまえさんは利口《りこう》だよ。眼はしが利《き》くよ。しかし、猫女はおまえさんより一枚上手だ。さっき、抜穴《ぬけあな》のなかで、まんまと、猫女にまきあげられたよ。あっはっは、猫女はいつか、おまえさんからメダルの半分をまきあげたね。そして、こんどは他の半分の両面を、撮影したフィルムも手に入れたのだ。大宝物《だいほうもつ》は猫女のものだよ。あっはっはっは」
 首領はギリギリ歯ぎしりした。いかりで肩がブルブルふるえた。
「木戸、波立二、そいつの身体検査をしてみろ!」
 言下《げんか》に木戸と波立二が、机博士の身体検査をしたが、むろん、フィルムはでてこなかった。
「首領、なにもありません」
「足らん」首領は地団駄《じだんだ》をふみながら、雷のような声でどなった。
「身体検査のしかたが足らん、そいつを素っ裸にして調べてみるんだ」
「素っ裸に……?」
 どういうわけか、素っ裸にしろときくと、机博士の顔色がにわかにかわった。
「じょ、じょ、冗談でしょう。首領《かしら》、服のうえからおさえても、フィルムを持っているかいないかくらい、誰にでもわか
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