くさ》いとにらんだんですね」
「そやそや、ひょっとすると、このなかかも知れんと思うてうちよったんや」
三人とも汗びっしょりである。いまさらのように、兇悪無残《きょうあくむざん》なやりかたに、腹の底まで凍《こお》るような気持ちである。さいわい、三人とも怪我がなかったからよかったようなものの、もうしばらく、機銃掃射をつづけられたら、どんなことになっていたのかわからないのだ。それを考えると、三人はゾッとして顔を見合《みあわ》せた。さて、それから間もなく、ヘリコプターの爆音が、西の空に消え去るのを待って、三人が山小屋から外へとびだしてみると、東のかた、六天山の上空には、炎々《えんえん》たる焔《ほのお》がもえあがっていた。
パチパチと木のもえさける音、ドカーン、ドカーンとひっきりなしに聞える炸裂音《さくれつおん》、そのたびに、蒼白《あおじろ》い閃光《せんこう》が、パッと焔と煙をつらぬいて、阿鼻叫喚《あびきょうかん》の地獄絵巻《じごくえまき》とはまったくこのことだった。
戸倉老人と春木、牛丸の二少年は、呆然《ぼうぜん》として顔を見合せたが、それにしても、どうしてこんなことになったのであろうか
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