る奮闘の疲れが急にでてきて、大事なものを抜き去られた大金庫のまわりへ、みんなへたばってしまった。
「幽霊が相手じゃ、全くやりきれないよ」
「仕方がない。われわれのやり方を、このへんでかえるんだな、今の調子じゃ、この事件はいつまでたっても解決しない」
「やり方を変えるというと、どうするんだ」
「幽霊の存在を認めて、それが何故に存在するかという研究から出発するんだ」
「そんなむずかしいことができるもんか」
「そうでもないよ。蜂矢探偵を講師によんで、彼から教わるんだ。彼はなかなか幽霊学にはくわしいらしい」
「われわれとしては、蜂矢に教えをこうなんてことはできないよ」
「でもそれではいつまでたっても解決の日がこない。どうしたら幽霊を逮捕することができるだろうか、誰か大学へいって相談してきたらどうだろうかね」
 課員たちのこんな会話を、田山課長はただにがにがしく聞いていた。

   幽霊活躍

 雪子学士の幽霊は、大金庫事件以来、ひどくきげんを悪くしたらしい。
 そのわけは、あれ以来、雪子学士の幽霊が町へしばしば現われて都民をおどろかせるのであった。
 女幽霊の現われたところには、かならず器物の
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