て居た。
[#カット「手書きの図」入る。44−上段]
◯天皇陛下御|宸念《しんねん》。忝《かたじけな》くも金一千万円也を戦災者へ下賜せらる。
◯賀陽宮、山階宮、東久邇宮の三宮家も御全焼。
◯明治神宮本殿、拝殿も焼失。千百数十発の焼夷弾のかす[#「かす」に傍点]が発見されたという。
◯大下宇陀児《おおしたうだる》[#推理小説家]邸も焼けたと角田(喜久雄)[#小説家]君より聞き、見舞に行った。涙をのむのに骨を折りながら、奥さんと二時間あまり話した。彼は大元気で、家にも帰らず、町の皆さんといっしょに焼あとに起居しつつ、復興につとめている由。防空壕へ衣類を入れてあったためこれが助かったが、他のものはほとんど一物もとり出さなかったという。
 当夜、このあたりに旋風が起こり、町の人々を一層恐怖させたとの話。大下邸のすぐそばの焼けた大ケヤキの高い梢の上に、バケツやトタン板がちょこんとのっているのも、それを物語る跡である。
 また池袋の武蔵野線のホームのトタン屋根が、変な具合にめくれていて、車中より私は首をひねったが、これも旋風のためとわかった。
 大下君は、残留せる四百名の人々をはげまし「新雑司ケ谷
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