。
しかしふと気がついたのは、僕の寿命《じゅみょう》は、あの婦人が僕に会いに来るすこし以前に終ったのではなかろうか。しかもそれはあの海底都市ではなく、他の場所で終焉《しゅうえん》を迎えたのではなかろうか。それをカビ博士は知っているが、僕の妻君は、まだそれに気がついていないという場合ではないのだろうか。
いずれ疲労がなおったら、このことを筋道だてて考えてみるつもりである。ともかく今は休養のひと眠りが僕に必要なのだ。
底本:「海野十三全集 第13巻 少年探偵長」三一書房
1992(平成4)年2月29日初版発行
入力:tatsuki
校正:松永正敏
2001年7月17日公開
2006年7月24日修正
青空文庫作成ファイル:
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