。いや、強盗のたぐいに、無礼もへちまもないだろう。なんだって、その強盗は僕をこんなところへ……。
「おや、僕はすっ裸《ぱだか》になっているぞ」
いつの間にか僕の寝巻《ねまき》ははぎとられていた。まっ裸だ。これにはおどろき、かつあきれてしまい、その場に座り直した。そしてあたりをぐるぐると見まわした。
へんな場所であった。
お伽噺《とぎばなし》の中では、王城の奥のすばらしい美室へ誘拐されることもあるが、それは特別の場合で、誘拐されるとなると、多くの場合はあやしき場所へ連れこまれるのが普通であった。正《まさ》に僕はあやしき場所へ連れこまれている。床《ゆか》はつめたいコンクリート。四方の壁はどんな材料で作ってあるのか、墨《すみ》のようにまっ黒である。天井は――天井はすこぶる高い。五十メートル位はある。そして上に向いたときに発見したのであるが、四方の壁は十メートル位しかない。十メートルの壁が、立ちっ放しである。天井がそこにあっていいはずと思うが、そこは天井がなくてそれより四十メートルも高いところに天井がある。要するに、蓋《ふた》のない箱みたいなものの中に、僕が入っているんだ。
上には、放
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