かになった。観察すればするほど、恐るべきミミ族の正体であった。所員一同は、つぎつぎに発見されるミミ族の驚異に、ひじょうな疲労をおぼえた。

   大団円《だいだんえん》

 帆村荘六のミミ族研究は、ある程度の成功をおさめた。ミミ族の正体は、まず大体のことがわかった。またミミ族が、空気の中での戦闘に得意でないこと、ことに宇宙線からエネルギーを吸って生きている関係上、地底だとか、宇宙線遮蔽檻のように、宇宙線に乏しいところではすっかり元気がなくなってしまうこと、また音響砲のような、超音波を加えられると震動がとまって墜落し、そして地球人類に見えるようになることなどの弱点がわかった。しかしミミ族が、一体どこの天空からやってきたものか、それはわからなかった。またあの赤色金属藻の実質が、どういう性質のものであるかもわからなかった。
 その間に、左倉少佐のひきいる第一宇宙戦隊は、活発な行動をとりはじめた。この戦隊は、噴射艇五百隻でもって、約二百万|哩《マイル》を航続する力を持っていた。その上、帆村の研究により、ミミ族を制圧するにたるだけの音響砲や、サイクロ砲や、その他珍しい最新鋭兵器をたくさん積んでい
前へ 次へ
全162ページ中158ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング