に、また別の警報灯がつき、つづいて警鈴が鳴りはじめました。また別のところから、至急無電なのです。
 怪塔王は、ぎくりと驚きました。
 受話器をとりあげてみると、これはやはり怪塔王の配下の監視船が発した警報でありました。
「報告。ただいま鹿島灘《かしまなだ》上を、夥《おびただ》しい艦艇が北東に向け、全速力で航行中です」
 これをきいて、怪塔王はとびあがるほどおどろきました。
「なんじゃ。こんどは夥しい艦艇が、北東へ全速力でもって走っているというのか。どうも気になる方角だ」
 鹿島灘から北東へ線をひいて、それをずんずんのばしていきますと、やがて白骨島の近くへとどきます。その線上を走っているのは、夥しい艦艇だといいます。
 それより前、監視機の方は、マークなしの飛行大編隊が、小笠原群島の上を北にむけて飛んでいるのを発見して知らせてきましたが、その後の報告によると針路はやや東に曲り、白骨島を目あてにしていることがだんだんにわかってきました。それもそのはず、いよいよ怪塔王軍に対して、いさましい戦《たたかい》をはじめるため、わが秘密艦隊が出動したのでありました。
 秘密艦隊には、空軍部隊と艦隊とが
前へ 次へ
全352ページ中278ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング