とき怪塔ロケットのびっくりするほど大きな姿が目の前にありました。

     2

 攻撃機は編隊飛行もあざやかに、白骨島を離陸して、空中にとびあがりました。
 編隊長機からは、塩田大尉が無電をもって、二番機と三番機にひっきりなしに命令をつたえています。
「総員、戦闘配置につけ」
 二番機では、無理にのった帆村探偵は、操縦席についている小浜兵曹長のうしろに、できるだけ体を小さくして、つかまっています。はげしい風が、帆村探偵の鼻や口を真正面からひどくおしつけ、そのくるしさといったらありません。
「二番機は、丘の上を向こうへこえて反転、怪塔ロケットの前面を上空から押さえろ。三番機は、編隊長機につづいて、怪塔ロケットを襲撃!」
 命令とともに、二番機はただちに編隊列をはなれました。そして導火線の埋っている丘の上空をとびこえて、やがてあざやかな反転にうつりました。
 そのとき塩田大尉の編隊長機と三番機とは、全力をあげ、ほとんど垂直上昇で、進みくる怪塔ロケットの上に出ました。
 そこへ怪塔ロケットは、もうもうたる白いガスを尾部からふき出しながら、舞いおりてきました。黒人が知らせてきたとおり、怪塔王はいよいよ丘の上に近づいて、白骨島爆破の導火線を磁力砲の力で点火しようという考えとみえます。
 タタタタン、タタタタン。
 挑戦するように、上からは編隊長機と三番機の機銃射撃です。怪塔王は、ガラス窓のところにものすごい形相の顔をつき出し、
「うぬ、邪魔をするか。機銃の弾丸など、何の役に立つものか。この磁力砲でもくらえ」
 と、猛烈な磁力を怪塔の尖端から出しますと、紫の光がさっと空中を流れて上へ!
 あぶない編隊長機と三番機! そのとき、それを待っていましたとばかり、塩田大尉はあべこべ砲のスイッチを入れました。

     3

 あべこべ砲のスイッチの入れかたが、もうすこし遅かったら、塩田大尉ののっている編隊長機も、三番機も、翼をもがれて墜落のほかありませんでした。しかし一足お先に、あべこべ砲がつよい磁力の流《ながれ》をおさえて、それを地上へはねかえしました。
「あっ、こいつはあぶない!」
 叫んだのは、怪塔王です。自分の放ったつよい磁力が、向こうからはねかえってきて、いましも彼がのぞいていた窓をあっという間にとろとろにとかし、大穴があいて、そこからつよい風がふきこんできました。塔内
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