の勝となった模様です。しかし、空中に残る一台のロケットがなかなか降参いたしません。それは敵の隊長がたいへん抵抗するためでありました。この最後の一台のロケットが、どういうものかなかなかつよいのです。いささか手をやいているとき、小浜兵曹長からの無電がはいり、軍艦六甲の艦橋にいた塩田大尉がマイクロフォンの前にでました。
「おお、小浜兵曹長か。こちらは塩田大尉だ。お前はよく生きていたな。おれはたいへんうれしいぞ」
と、まず大尉は、部下の無事をよろこびました。こっちは小浜兵曹長です。上官の声をきいて、どんなに気がつよくなったかわかりません。
「ああ塩田大尉、私も上官のお声を耳にしてどんなにか嬉しゅうございましょう」といいましたが、とたんにおもわず胸のなかが一ぱいになりました。
2
塩田大尉と小浜兵曹長の無線電話は、つづきます。――
「塩田大尉、私と帆村探偵とは、首尾よく怪塔王をやっつけてしまいましたから、どうかごあんしんねがいます」
と、小浜兵曹長は報告しましたが、それは小浜のおもいちがいで、怪塔王はやっつけられもせず、あいかわらず生きてあばれているのでありました。帆村と怪塔王との出くわしについては、なにも知らぬ小浜兵曹長です。そういうぐあいに報告するのも、むりではありません。
「そちらの戦闘の様子はどんな風でありますか」
これにたいして、塩田大尉は、敵の大敗北であることを報告したうえ、まだあと一台の敵ロケットがしきりに抵抗していることをつたえました。
「――われわれは、その一台をおとすまでは大いにがんばって闘うつもりだ。そのうえで、白骨島へ突入する考えだ、そこは怪塔王の根拠地だからな」
「あっ、こっちへ来られますか。それはますますうれしいです。まったくこの白骨島は、いかにも怪塔王の巣らしく、たくさんの謎にみたされており、そしてまた、いろいろの武器もあるようですよ」
そういって兵曹長は、いままでに見たり聞いたりしたことを、いろいろとならべました。それが秘密艦隊にとって、どんないい報告だったかいうまでもありません。艦隊では、いよいよ白骨島を一番おしまいの目的地として、すすむことになりました。
そうなると、いまのうちに早く、敵のロケットをうちおとさねばなりません。空からは飛行機隊が、海面からは艦艇が、力をあわせて最後のロケットめがけて攻めかけました。
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