ぶんの配置につかなくてはならないんです」ハイロは三根夫をうながして、天蓋のところから階段をおりかかる。
 するとうしろにガスコの声が聞こえた。
「わっはっはっはっ。ざまを見ろ。どいつもこいつも、泣《な》き面《つら》をして吠《ほ》えられるだけ吠えろというんだ。宇宙第一の自由星だなんていばっていて、このざまは何だ」
 三根夫はハイロの腕をひきとめて、ガスコの無礼きわまる悪口をがまんして聞き入った。
「怪星ガンがなんだい。ガンマ和尚《おしょう》がなんだい。おれがちょっと宇宙の一角へむけて信号すればたちまちガン星は死相《しそう》をあらわす。ふふン、おれの力も、こうなるとなかなかたいしたものだぞ」
 ガスコは、好きなことをしゃべり散らしている。三根夫はたいへん腹が立った。
「ハイロ。ちょっとここに待っていてくれたまえ」
「えッ。どうするんですか三根《みね》さん」
「どうするって、大悪人ガスコをあのままにしておけるものか。あいつはスパイを働いているのにちがいない。あいつはさっき発令された非常事態に深い関係を持っているのだ。ね、ほら。あいつの持っていた長い筒ね、あれは信号灯だよ。あれを使って、このガ
前へ 次へ
全239ページ中203ページ目


小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ 登録 ご利用方法 ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング