店があったり、めずらしい品物を売っている店があったりする。はやくいってみたいものだ」
「ははは、そんなことで、ミネ君はうれしがっているのかい。だがね、飲食店や商店があったとして、きみはこの国で通用するお金を持っていないから、どうにもならないじゃないか」
「あッ、そうだ」三根夫は、いまいましく舌打ちをした。なあんだ、あのガンマ和尚め、とんでもないかつぎ者だ。
このときテッド博士が、ガンマ和尚の話によって、第一回の偵察団を出発させることを決めた。
そしてその人選を発表したが、人数は五名であった。まずテッド博士。それからポオ助教授に帆村荘六。射撃と拳闘の名手のケネデー軍曹。それから三根夫。
この発表で、三根夫はじぶんが第一番に見物にいけるというので大よろこび。
そこで一行五名は、すぐ出発した。空気服も脱いで、散歩にでるのとおなじ軽い服装だった。
だが、みんなの胸のなかには、もっと重苦しいものが、つかえていた。それは不安であった。
ガンマ和尚のことばはおだやかであるが、ここはまさしく怪星ガンの中だ。『宇宙の女王《クィーン》』号が、悲痛な最後の無電をもって警告していった怪星ガンの内部
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