を知っているから、博士に出てこられると、すこし、おじけづいた。博士が一歩すすめば、丸木は一歩しりぞく。
「おい、丸木。なぜ、にげる」
「うむ。にげるわけじゃない。これも、作戦のうちだ」
いいわけをしながら、さがっていく丸木であった。勝ち負けはもう、はっきりしているようであった。
「丸木。にげるな。一騎討でこい。くるのが、おそろしければ、降服しろ。そうして、ロロとルルの旗の下《もと》にはいれ」
「だれが、そんな、はなしにのるものか」
と、丸木は、大きな目をぎょろぎょろとうごかし、
「おい博士。きさまは、火星のうえで、たいへん、いばりちらしているようだが、地球のことを考えたことがあるのか」
と、丸木は逆襲してきた。
「ああ、地球のことか」
博士は、平然といい放った。
「博士。地球は、あと二、三時間のうちにモロー彗星にぶつかって、こなごなにこわれてしまうんだぞ。そうなると地球上の人間はみなごろしだ。きさまたち、たった三人が、地球のいきのこり人間となる。たった三人の地球人類だ。なんと、さびしいことではないか。それでも、きさまは強そうなことを、いっておられるのか。わははは」
丸木は、こ
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