、ふくれあがっている。そうして目玉が大きく、ぐりぐりとよく動く。どっちの方角もよく見える。
あたまの上には長い毛のようなものが生えているが、これは毛ではなさそうだ。毛よりももっと太い。そうして、たこの足のようにどっちへでもよく動き、のびたりちぢんだりする。いつもは、この先が蔓のようにくるくるとまいている。これは一種の触角であるらしい。麦わら帽子の下からこの動く蔓が出て、にょろにょろしていて、気味がわるい。
目の下には、人間のように鼻がない。そうしてすぐ口のようなものがある。口というよりは、くちばしといった方がいいかも知れない。形はたこの口に似ている。しかし、かなり長くてのびちぢみする。よく見るとそのとびだした口吻《こうふん》には、葱《ねぎ》についているような短い白い根のようなものが生えていて、ひげのように見える。だが、これはよく見ないとわからない。
これが、丸木の、いつわりのない顔である。その下に短い胴があって、その下には長い根のような足だの、手だのがある。
蟻田博士は、おそれげもなく、丸木の方へじりじりとせまっていく。
はじめは、たいしたいきおいであった丸木も、博士のえらさ
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