頭を下げて、
「地球の方には、火星をくるしめようと思っている人はないらしいが、火星の方には、地球をくるしめようと思っている者がいます。むかしから、そういう者がいたのです。ことに今、地球がたいへんな災難にあって、くるしんでいるその足もとにつけこんで、火星の生物は、わるいことをしようとしている。火星兵団などというものが、それです。ちょっと聞くと、しんせつのようですが、ほんとうのところは地球の人間や馬、牛などを、自分のところへもっていって、それを家畜として、かずをふやし、そのうえで、ぱくぱくたべてしまうつもりである。じつにおそろしい火星の生物どもです」
 と、ロロ公爵は、こえはわるいが、なかなかうまくしゃべるのであった。


   64[#「64」は縦中横] 地球よ、さようなら


 大空艇の宴会は、たいへん、うまくいった。
 博士をはじめ、新田先生に千二、それからロロとルルの二人の火星人公爵とは、すっかり仲よしになってしまった。
『宇宙の隣組』――という考えで、ロロ公爵は、地球と火星とは、おたがいに、手をにぎりあって行きたいと言ったが、それはなかなかいいことばであった。
 そう言ううちにも
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