ちだす。
 そうなると、のこりの一台は、さすがに気おくれしてか、火星兵団の本隊のいる方へ、かじをとってにげだそうとした。
「待て、にがすものか」
 小気味よい追撃で、その一台もとうとう黄いろい煙をふきだして下界へ……。


   59[#「59」は縦中横] 命中また命中


 火星の宇宙艇五台は、蟻田博士のため、みんな撃墜されてしまった。
 新田先生も、千二も、ともに大よろこびであった。
「博士、うまくいきましたね。ばんざいです」
「すごいなあ、この大空艇は」
 博士は、べつに、それほどうれしそうな顔をしなかった。
「これくらい、なんでもない。目ざす相手は火星兵団長の丸木だ。たたかいは、これからだよ」
 博士は、気をゆるめなかった。
 そのとき、千二少年が、おどろきのこえをあげた。
「あっ、きました、きました。新手の宇宙艇が、こっちへとんできます」
「うむ。森の中の大江山隊を攻めていた火星兵団が、われわれに気がついたのじゃ。そうじゃろう、宇宙艇が五台ともやっつけられたので、これはたいへんというわけじゃろう」
「こっちへきます。みんなきます」
「千二、丸木ののっている宇宙艇は、まだみつか
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