すか」
 と、千二少年は、ちょっと気の毒になって、博士にたずねた。
「悪いやつは、えんりょなく、どしどしやっつけなければならん」
 すると千二が、
「博士。丸木は悪いやつかもしれませんが、ぼくは、丸木に情心をおこすことをおしえたので、ぼくは、言わば、丸木の先生です。そうなりますねえ」
「それはそうだ」
「ぼくは、丸木を、いい火星人になおしてやりたいのです」
「だめだよ。火星の生物は、植物の進化したやつなんだから、生まれつき、ざんこくだ。どんな、むごたらしいことでもやってのける。少しくらい、情の心をおしえても、たぶん、それはだめだよ」
「でも、ぼくは、きっと、それが出来るとおもうのです。しかし、丸木はあばれん坊です。ですから博士、丸木をうまく捕虜にすることは出来ませんか。そうしたら、ぼくが……」
 と、千二が、ねっしんに、博士をといているうちに、博士は、はっとした顔になった。
「ああ、とうとう火星兵団は、わしたちを見つけたようじゃ。おお、方向をかえて、こっちへ向かって来るぞ。おい、新田、ガス砲の発射準備だ。その席について、ねらいをさだめるのじゃ」
 丸木を兵団長とする火星の宇宙艇は、つい
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