行機ともちがうし、ロケットともちがう。わしが、苦心をして作った原子弾エンジンをつかっている世界無比――いや、ことによると、外の遊星にも、あまり類のない飛行艇じゃ。小型のくせに、今までのロケットなどの速度よりも、十倍でも二十倍でも早くなる。空気のないところへ出れば、もっと桁ちがいの快速度が出る」
「それが、どこから、とび出したのですか」
「研究所の横に、崖があったね。あの崖をつきぬけて、とびだしたのだ」
「じゃあ、今、窓の下にみえる市街は、東京市なのですか」
「そうじゃ。もう今は通りすぎて見えないが、あれは東京市じゃった。――そんなことは、おどろくに足りないが、この大空艇のすばらしい性能は、地球の引力圏外にとびだしてみれば、はっきりわかるのだ」
「え、引力圏外へ? すると、火星までも、とべるわけですか」
 新田先生は、目をまるくして、このおどろくべき新飛行艇の中を見まわした。
 新田先生は、感心している。なんというすばらしいこの大空艇であろうか。
 そういえば思いだしたが、このまえ、地底に変な長細い部屋が、しきってあると思った。あの時見た魚雷のしっぽのようなものは、実に、この大空艇の尾部
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