出動して、火星人と見たら、今一同の手に渡したガス弾でやっつけてしまうのだ。火星人を見つけたら、決して見逃さないようにすること。ここで一人の火星人を逃せば、十人、二十人の尊い日本人の生命を犠牲にする上、もしも火星にまで逃帰られたら、それこそどんな新兵器を持った新手の火星兵団が、この地球へ攻寄せて来るかわからないのである。だからわが突撃隊員は、火星人を見たら仕損じなく、そうしてすばしこく火星人を倒すよう心がけることだ。わかったか、わかったろうな」
「はい、わかりました」
「よろしい、各隊、出発!」
突撃隊長大江山課長は、ついに前進の号令を発した。
55[#「55」は縦中横] 突撃隊《とつげきたい》
突撃隊の出発だ。
めあては、まず甲州の山奥にかまえている、火星兵団だ。
そこには怪人丸木が隊長として、幾十幾百とも知れぬ火星の宇宙艇を、さしずしているのである。
地球がモロー彗星にこわされる前に、この宇宙艇の中につみこんで火星へさらっていこうというあわれな捕虜たちが、附近の穴の中にたくさん押しこめられていた。人間もおれば、馬や牛や豚や猫や犬もいる。すべて火星では見られない
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