火星人を真中にして、警官隊はそのまわりを取巻いている。
 形においては、火星人を、警官隊が取巻いているのであったけれど、火星人の勢いはものすごく、警官隊は、むしろじりじりと押されていた。
「……この上は皆で、こいつにとびつくのだ。失敗したら、次は体あたりだ。とびついたら放すな」
 と、先頭に立ってさけんでいる声に、新田先生は聞きおぼえがあった。
「おい、いいか。突撃用意! 一、二、三! 突込め!」
 号令一下、わあっと、警官隊は剣や棒をふりかざして、火星人をめがけてうちこんでいった。
 ぷくぷく、ぷくぷく。
 火星人は妙なうなり声をあげて、一歩うしろへさがる。そこへ警官隊は、どっと、とびこんでいったのだ。
 それがはじまりで、あとは、ものすごい格闘がはじまった。あっと言う間に、警官の一人は、空中たかくほうり上げられた。他の一人は立木に、いやと言うほどたたきつけられた。勇敢にも火星人にとびついていった警官たちは、ことごとく火星人のために、あべこべにやっつけられてしまった。全く、おどろくべき火星人の大力であった。
 火星人の大力! それは警官隊もよく知っていたのだ。しかし警官隊は、市民たち
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