う奴は、どこまで、ざんこくなことをするか、底が知れなかった。
 千二は電波囚人だから、今度は新田先生がいくらさがしても、待っていても、先生のもとへ戻って来ないのであった。千二は、いつまでこうして、電波囚人になって、こころの自由をしばられているのであろうか。
「ああ火星から無電がはいったようです。おお、ペペ王からの電話です」
 と、千二は急に壁のところへ、かけ出して行った。
「何だ、はやペペ王から電話か。はてな、いつもの通信時間とは違うようであるが……」
 と、丸木はふしん顔。
「そうです。特別通信です。何かペペ王の方で、急がれることがあるのでしょう」
 こういう話になると、千二の頭はあたり前に働いた。千二が今かぶっている電気帽は、ただ『ここを逃出す』という気だけを、ぜったいに千二に起させないように、機械を合わせてあったのである。
 千二は、壁のところに出ている小さなボタンを押した。
 すると、壁の上に、ぽこんと四角な窓があいた。窓ではない、一種のテレビジョンの幕だ。無電をかけて来た火星の景色が、うつっているのであった。
「おい、マルキよ」
 画面一ぱいに、いきなり、例のトマトに目をつけ
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