いへんかわっているのは彼の頭部であった。
角が生えているのかと思ったが、そうではなかった。千二は、妙なかぶとのようなものを、頭にかぶっているのだ。そのかぶとのようなものは、きっちり千二の頭にはまっていたが、そのかぶとの上には、あちらこちら螺旋《らせん》のようなものがぶらさがっていて、千二が歩く度にゆれた。
とつぜん、あらわれた千二少年!
妙な形のかぶとのようなものを、かぶっている千二少年!
その千二は、少し様子がおかしかった。目と言えば、うすく半分だけあいている。歩くかっこうと言えば、頭の方が先に出る。操り人形みたいである。
その千二少年は、よろよろとよろめきながら、怪人丸木の眠る減圧箱のそばによった。
「ねえ、隊長。もう起きる時間ですよ」
と、千二は火星語ですらすらと言った。
丸木は、それが聞えないのか、まだ、眠っている。
千二は、もう一度同じような調子で言った。
すると、眠っていた丸木は、ぶるぶると長い手足をふるわせた。と思うと間もなく、丸木は大きな頭を持ち上げて、ぐらぐらとふった。それは、まるで猫がひる寝から目がさめて、背のびをする時のかっこうに、よく似ていた。
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