わかりませんが、先を話して下さい。海の中に逃げこむと言っても、どうすればいいのですか」
と、客は不思議がる。
「つまりその、潜水艦に乗っているのです。陸はいくらぐらぐらしようと、また海上にどんなに波が立とうと、海の中は、あんがい静かです。たとえぐらぐらしても、潜水艦なら、どんなにゆれても大丈夫です。上と下とがあべこべになっても、心配はありません。だから命が助かりたいと思ったら、ぜひ潜水艦の中へ、ひなんをなさるのですな」
「なるほど、潜水艦はなかなかいい思いつきですなあ」
と、客は言ったが、
「しかし、わたしたちを乗せてくれる潜水艦は、どこにいますかねえ」
と、たずねた。すると相談所長は、
「さあ、そこまでは知りませんよ。手前のところでは、命をのばす御相談にあずかるだけで、あなたを乗せてくれる潜水艦がどこにいるか、そんなことまで世話をやくわけにはいきませんよ」
と、つっ放すように言った。
人々が難儀をしている時に、ろくでもないことを言って金もうけをしようという、けしからん者がたくさん出て来た。
モロー彗星の光は日とともにつよくなり、そうしてますます大きくなっていった。
地球
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