火星の上では、物の重さが約三分の一に減ることを、お前は知らないのか」
「火星の上では、物が軽くなる? なるほどそうでしたねえ。うっかりしていました」
新田先生は、頭をかき、
「博士は、巻尺のさきに銃をつけ、牢の天井から投げこまれ、それからどうしたのですか」
博士は、口をもぐもぐさせながら、
「うふふん。わしの計画は、うまく行ったのだよ。投げこんだ巻尺を、今度は手もとへたぐって、引上げてみると銃身に二つの青黒い塊がついていた。それは火星人の――いや、女王ラーラの子供だった。つまりここにいるロロとルルが、その時に巻尺を力にして、おそろしい寄生藻の牢獄をぬけ出た幸運な女王の遺児たちなのだ」
「な、なるほど。それはいいことをなさいました」
「わしが、ロロとルルとを引上げた時は、二人とも、頭から足まで寄生藻をかぶって真青だった。そのままでは、どんどん体がまいるから、わしは二人をかついで急いで木の上から下りると、二人を連れて、さらに森の中深く分入り、川の流れをさがして歩いた。小川が見つかった。わしはさっそく二人を流れにつけ、ごしごしと洗ってやったよ」
「そうでしたか。二人はよくも助かったもので
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