蟻田博士にめぐりあうことが出来そうである。
(よし、では、中へ下りて行ってみよう)
 先生は決心した。どういうわけで火星人がこんなところへはいり込んでいるのか、そのわけはわからないが、とにかくひとつ、あたってくだけろである。
 先生は立上った。そうして、なるべく音のしないように気をつけながら、足を穴の中に入れた。
 こわれたコンクリートや石塊やが、ごつごつとつき出ていて、その上に足をふみしめ、手でつかまりながら、下りて行くのであるから、なかなか大変なことだった。だが、豆電灯がついているので助った。
 少し行くと、ちゃんとした階段のところへ出た。
(階段だ!)
 その階段には、先生は見覚えがあった。上から下りて来て、急に右へまがる階段である。それは博士が秘密にしていたあの部屋の階段であったのだ。
(ほう、こんなところにつづいていたのか)
 と、新田先生は、うれしいおどろきに、目をまるくした。階段の下には一体何がある?
 地下階段のまん中に立って、新田先生は、ずっと前のことを思い出した。
 それは、蟻田博士の留守の時、千二少年と二人して、この地下階段を下りて行ったことがあった。その時、この
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