なり軍隊なりに知らせなければならないと思った。
新田先生は、そろそろと、もの陰から這出した。今のうちに火星人の目をのがれて、山を下ろうと考えたのであった。
先生は手さぐりで雑草の間をくぐって、山を下り出した。
すると下の方から、また例の、ひゅうひゅうぷくぷくと火星人の声がして、こっちへ近づいて来る様子なので、びっくりしてまたもとへ引返した。
先生は、もとのもの陰に戻ったつもりであった。
ところが、しばらくすると、先生はそれが間違で、また別の場所へ来ていることに気がついた。
そこも、一つの洞穴《ほらあな》であったが、火星人が十四、五人ごろごろと転がっていた。
(これは大変!)
と、先生がそこを飛出そうとすると、前方から怪人丸木がはいって来た。
丸木は、洞穴にはいると、大きな声でどなった。それは、先生には何を言っているのか、よくわからない火星人の言葉であった。
すると、転がっていた一同は、がばとはね起きて丸木の前に並んだ。
先生はびっくりした。ここで見つかっては大変である。どこかに体をかくすところはないかと、前後左右を見廻すと、ちょうど幸いにも、あまり大きくない機械を、
前へ
次へ
全636ページ中309ページ目
小説の先頭へ
文字数選び直し
海野 十三 の一覧に戻る
作家の選択に戻る
◆作家・作品検索◆
トップページ
登録
ご利用方法
ログイン
携帯用掲示板レンタル
携帯キャッシング