道は、かなりけわしかった。
 病後の新田先生には、なかなか骨の折れる山のぼりだった。だが、経験はえらいもので、しずかにのぼって行くうちに、おひるすぎには、もうその高い山のてっぺん近くまで、たどりついた。てっぺんに出れば、怪火の正体も、きっとわかるにちがいないのだった。
 山は、まだ冬のままのすがただった。雑草は、のこりの雪の下から枯れたまま、黄いろいかおを出していた。それでも、春はもう近くまで来ているものと見え、枯草のあいだに、背のひくい青草がまじっていた。
 けけけけっ。
 とつぜん、羽ばたきをして、新田先生のあたまのうえに、飛びあがったものがあった。なんであろうと、新田先生が、上を見あげると、それは一羽の大きな鳥であった。きじのようでもあったが、なんという鳥か、はっきりしない。その鳥は、春めいて来たので、岩穴から外へ出て、餌をひろいもとめていたところを、先生が、おどろかしたものであろうとおもった。
 その、名も知れぬ鳥は、空高く飛びあがると、あわてふためいて、峰つづきのとなりの山の方へ飛んで行ってしまった。
 先生は、その鳥の行方を、じっと見送っていたが、そのうちに、
「おや」と叫
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