けるのだった。もし二人が、地下階段から床にのぼれば、待っていましたとばかり、二人の首っ玉をおさえるつもりのように思われる。
「先生、誰でしょう? この上を、歩いているのは?」
 千二は、新田先生のそばにすり寄って、低い声でたずねた。
「さあ、誰だろうか。先生もさっきから考えているんだけれど、よくわからない。博士が帰って来たのかも知れないが、それにしては、あの足音が、あまり響きすぎる」
「足音が響き過ぎるというと、どんなことですか。足音が怪しいのですか」
 新田先生は、うなずいた。
「千二君。よく耳をすまして聞いていたまえ。博士は、老人だよ。そうして体もたいして大きくないのだ。そのような老人にしては、あの足音は、あまりにどしんどしんと響き過ぎるのだ。まるで、鉄でこしらえたロボットが、足を引きずって歩いているようではないかねえ」
 千二は、それを聞いて、にわかに、薄気味が悪くなった。まさか、ロボットが!
 新田先生と千二少年は、だんだん不安になって来た。
 せめてその足音が遠くなるようにと、心の中にいのっていたが、意地わるく、その重くるしい足音は、いつまでたっても、二人の頭上から去らなかっ
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