がの課長も困ってしまった。が、ふと思いついた一策!
「蟻田博士。あなたに、おもしろいものをごらんに入れましょう」
 博士は、おこってしまって、席を立ちかけたところだった。そこへ、とつぜん課長から声をかけられたのだった。
「おもしろいものを見せるって?」
 博士は、その言葉にすいつけられたように、後へかえりかけたが、
「いや、もうその手には乗らないぞ。わしは、もう君たちとは会わんつもりだ」
 課長は、博士の言葉にはかまわないで、後にあった金庫をあけて、一つの長い箱を持出した。
「博士、さあ見て下さい。これは、火星の生物が落していったものです。一体、これは何だと思いますか」
 課長が箱の中から取出したものは、いつか千葉の湖畔でひろって来た不可解な、むちのようなものだった。課長には、それが何であるか見当がつかなかった。また、課員に見せて智慧をしぼらせたがやはりわけがわからない。
 仕方がないので、それを、鑑定してもらうため大学へ送ったが、あいにくその方の先生が旅行中で、鑑定が出来ないことがわかったので、ふたたび課長のところへもどって来たものだった。それを思い出したので、課長は、博士に見せるこ
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