えっ、もっと重大なことって?」
 千二は、先生の顔と、相変らず振子のとまったままの二つの柱時計とを見くらべた。そういわれると、何だかまだ大きな秘密が、そのあたりにもやもやしているような気がする。
「そうだ。先生の考えているとおり、大胆にやってみることにしよう」
 新田先生の眉《まゆ》が、ぴくんと動いた。先生は、何かしら、一大決心を固めたものらしい。
「先生、先生。何を先生はやってみるというんですか」
「おお千二君」
 と、新田先生は、千二の方をふり向いて、急に顔をやわらげながら、
「さっきから、先生は考えていたんだが、今とうとう先生は、たいへんな大秘密をつきとめたような気がするんだ。それこそは、この蟻田博士邸内にある最大の秘密かも知れない。どうやら、これで、この屋敷にがんばっていたかいがあったようだ」


   21[#「21」は縦中横] 寄《よ》りそう師弟《してい》


 何が、そんなに、新田先生を興奮させているのか。
「先生、大丈夫ですか」
「何が、大丈夫だって。いや、心配しないでもいいよ。そして、これから、先生のやることを見ておいで」
 新田先生は、はりきった顔に、つとめて笑いを
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