であろう。
 怪人丸木は、自分の首を拾うと、それを小脇にかかえて、どんどん逃出した。そうして、どこへいったか、姿は闇にまぎれて見えなくなった。
 この怪事件は、佐々刑事が息をふきかえして、始めて大江山課長をはじめ、警視庁の掛官たちに知れわたったのであった。
「その曲者は、きっと丸木だろう。そのへんをさがしてみろ。裸になっている警官が、みつかるにちがいない」
 さすがに、大江山捜査課長は、すぐさま、怪人の正体を言いあてた。
「えっ、丸木があらわれたのですか」
「警官などにばけるとは、ひどい奴だ」
 と、掛官たちは、意外な面持であった。
 大江山課長は、ただちに自ら指揮をして、丸木のあとを追った。
「丸木だと思ったら、かまわないから、すぐピストルを撃て! ぐずぐずしていると、こっちがやられるぞ。あいつは、多分人間じゃないんだろう」
「えっ。課長、丸木は人間ではないのですか」
 と、部下の一人がきいた。
「うん、ばかばかしい話だが、そういう考えにならないわけにいかないのだ」
「課長!」
 その時呼んだのは、佐々刑事であった。彼は、同僚の手あつい介抱で、やっと元気をとりもどしたのだった。
「ど
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