に蟻田博士の、大空艇の姿を見つけたようである。
さかんに、大江山ガス砲隊陣地を、怪力線で攻撃していた宇宙艇隊のなかから五箇艇ばかりが、艇の首を、こっちへ向きかえた。
「来るぞ。新田、いよいよ来たぞ」
博士は、さけんだ。老人とも見えない元気をみせた博士であった。
新田先生は、ガス砲の引金に指をかけ、敵影めがけて、ねらいをさだめた。
「博士、大丈夫です。用意は出来ました」
「そうか。まっ先にとんでくるやつから、うちおとそう」
博士は、おちつきをみせた。
千二少年は、望遠鏡に、ぴたりと目をあて、敵のようすが、どうなるかと、汗をかきながら、みている。
「博士、今、前からこっちへむかってくる艇の中には、丸木ののっている宇宙艇はまじっていないですよ」
「そうかね。お前は、そこで、そうして、丸木ののっている艇をみつけてくれ。わかったら、すぐ知らせるのだよ」
「博士、さっき、ぼくがおねがいしたことは、どうなるのですか」
「ああ、丸木を捕虜にすることか。まあ、考えておく。――そら、来たぞ」
「博士、敵は、なんだか、あやしい光線を出しました。あれは、怪力線じゃないのですか」
と、新田先生がさけぶ。
「そうだ、あれは怪力線だ」
「では、わたしたちが今のっている大空艇は、やっつけられるのではありませんか。つまり、鉄のかべが、怪力線のため、どろどろととけてしまって、墜落するのではありませんか」
「なあに、大丈夫じゃ。わしは、そんなことは、ちゃんと、かんがえてあるのじゃ」
そうしているうちに、火星兵団の怪力線は、ものすごく、大空艇にあつまってきた。
火星の宇宙艇がはなつ怪力線は、きみのわるい光をあげて、蟻田博士たちののっている大空艇に、あつまってきた。
さあ、たいへん。
怪力線は、大空艇にあたって、金属でできた胴を、とろとろと、とかしてしまうであろう。そうなったら、たいへんではないか。
しかし、博士は、大丈夫だという。
「ほんとうに、大丈夫ですか」
「まあ、見ておれ」
博士は、大空艇を操縦して、おそれげもなく、火星の宇宙艇のまっただ中にとびこんでいく。
敵の方では、おどろいた。ぱっと、四方に、とびのいて、みちをあけた。
博士は、操縦桿をひいて、飛行機のように、あざやかに、宙がえりをうった。
「新田、撃て!」
博士は、つよく、命令した。
「は」
新田は、ねらいの中
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