でられる。ブブンの声がぴったりと停まる。彼の勝ち誇っていきり立った触角がだらりと下がり、そしてやがてそれは曲の旋律にあわせて、すこしずつくねり出した。
 ふしぎにも、音楽には弱い火星人だった。
 さっきから黙っていた火星人代表のギネがブブンの肩を叩いて何かいった。するとブブンはとびあがった。何かおどろいたらしい。彼は山木たちの方へ出て来て、
「へえっ。君たちは地球人の少年かね。おれは君たちが成人した地球人だと思っていたが……」
「そうです、ぼくたち四人は少年です」
「四人? 三人しか見えないが……」
「もう一人は、あの自動車の中にいます」
「あのうつくしい音を出しているのが、そうか」
「そうです」
「ふうん。これは意外だ。おれは君たちが成人の地球人だとばかり思って話をしていたが、まだ年端《としは》もいかない少年だとは思わなかった。少年でもあれくらいの考えを持っているのだから、成人した地球人は相当えらいのだろうね」
「えらいですとも。大人は皆、宇宙艇に残っていますよ。ぜひおだやかに会って下さい」
「よし、そうしよう。ああギネが、君たちが少年であることをもっと早く教えてくれたら、おれはあん
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